SEA SIDE.

こんにちは。SEA SIDE.代表のとしです。

前回は「爬虫類脳の秘密」について、本能的な判断力の活用方法をお話ししました。今回は「哺乳類脳が持つ感情の力」について、特にモチベーションと記憶の観点から、その驚くべき可能性についてお伝えします。

■ 感情が持つ驚くべき力

「感情的になってはいけない」「理性的に判断すべきだ」―私たちはよくこのように言われます。確かに、感情的になりすぎることは良くないかもしれません。しかし、感情を抑制しすぎることも、実は大きな機会損失かもしれないのです。

なぜなら、私たちの感情を司る哺乳類脳は、単なる「感情の器」ではなく、記憶や学習、そしてモチベーションの源泉として、極めて重要な働きを担っているからです。

■ 哺乳類脳が担う重要な役割

哺乳類脳の最も重要な特徴は、「感情」と「記憶」が密接に結びついているという点です。例えば、あなたは小学校の授業の内容をどれくらい覚えているでしょうか?おそらく、特に感動した授業や、逆に強いストレスを感じた場面は、今でも鮮明に思い出せるのではないでしょうか。

これは、哺乳類脳が「感情的な出来事」を優先的に記憶するように設計されているからです。言い換えれば、感情が強く動いた経験ほど、私たちの記憶に深く刻まれるのです。

感情と記憶の深い関係

この感情と記憶の関係は、学習や成長において極めて重要な意味を持ちます。例えば、新しいスキルを習得する際、単に機械的な練習を繰り返すよりも、「楽しさ」や「達成感」といった感情を伴う学習の方が、はるかに効果的です。これは、感情が記憶の定着を促進するからです。

■ モチベーションの源泉としての感情

さらに興味深いのは、哺乳類脳とモチベーションの関係です。私たちは往々にして「意志力」や「根性」で目標達成を目指そうとします。しかし、実は持続的なモチベーションは、哺乳類脳が生み出す感情的な報酬システムに大きく依存しているのです。

例えば、ジムに通い始めて3ヶ月で挫折してしまう人と、何年も継続できる人の違いは何でしょうか?それは、単に意志力の強さではありません。継続できている人の多くは、運動すること自体に「楽しさ」や「充実感」を見出しているのです。つまり、感情的な報酬が行動を支えているわけです。

■ 感情を味方につける具体的な方法

では、この哺乳類脳の力を最大限に活用するには、どうすればよいのでしょうか。以下に3つの重要なポイントをお伝えします。

1. 感情に正直になる

まず重要なのは、自分の感情に正直になることです。「こう感じるべきではない」という判断を一旦置いて、素直に感情を観察してみましょう。これは感情を無条件に行動に移すという意味ではありません。感情を認識し、理解することから始めるのです。

2. ポジティブな感情の活用

次に、目標や習慣に「楽しさ」や「充実感」を組み込むことです。例えば、単に「毎日1時間勉強する」という目標ではなく、「好きな音楽を聴きながら、カフェで勉強する時間を作る」というように、感情的な報酬を含める工夫をしましょう。

3. 小さな成功体験の積み重ね

そして最も重要なのが、小さな成功体験を積み重ねることです。哺乳類脳は、成功体験を通じて「ポジティブな感情の記憶」を蓄積していきます。これが、長期的なモチベーション維持の鍵となるのです。

■ 実践のためのステップ

まずは1週間、以下のような簡単な実践から始めてみましょう:

  • 毎日、その日に感じた「楽しかったこと」「嬉しかったこと」を3つ書き出す
  • 目標に向かって行動する際、どんな感情が生まれるかを観察する
  • 小さな成功を意識的に喜び、その感覚を大切にする

■ 次回予告:人間脳の可能性

次回は「人間脳の可能性」について、理性による目標達成の方法と、感情との調和の取り方についてお伝えします。

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