こんにちは。SEA SIDE.代表のとしです。
前回は「まず理解し、理解される」について、本部での部門間連携の経験からお話ししました。今回は、その経験をさらに発展させた「シナジーの作り出し方」について、特に海外事業での学びを中心にお伝えします。
■ 組織の多様性に課題を感じていますか?
「異なる価値観のメンバーをまとめられない」
「文化や習慣の違いで衝突が起きる」
「多様性を強みに変えられていない」
グローバル化が進む中、このような課題に直面するビジネスパーソンは増えています。
■ 海外事業での経験
本部で50億円規模の部門を担当していた時、海外とのやり取りを通じて、文化や考え方の違いによる様々な課題に直面しました:
- コミュニケーションスタイルの違い
- 意思決定プロセスの相違
- 品質基準の解釈の違い
当初は、これらの違いを「克服すべき問題」と捉えていましたが、それが大きな間違いだったことに気づきます。
■ シナジー創出の本質
1. 多様性を活かす3つの視点
- 違いを資産として捉える
- 異なる視点がもたらす新しい気づき
- 多様な経験による問題解決力
- 相互補完的なスキルセット
- 共通基盤の構築
- 組織としての共通の目的
- 明確な評価基準
- 相互理解のためのルール
- 対話の質の向上
- オープンな意見交換
- 建設的なフィードバック
- 定期的な相互理解の機会
■ 実践的なシナジー創出アプローチ
1. チーム構築のステップ
- 多様性の可視化
- メンバーの強みと特性の把握
- 文化的背景の理解
- コミュニケーションスタイルの確認
- 共通目標の設定
- 組織としてのビジョンの共有
- 具体的な成果指標の設定
- 役割と責任の明確化
- 相互理解の促進
- 定期的なクロスカルチャーセッション
- チーム・ビルディング活動
- 成功体験の共有
■ シナジー効果の具体例
私たちのチームでは、以下のような成果が生まれました:
- 日本の品質管理手法と海外の革新的アイデアの融合
- 異なる市場視点による新商品開発
- 多様な問題解決アプローチの確立
■ よくある課題と対処法
課題1:「コミュニケーションの齟齬が多い」
→ 対処:定期的な確認の機会を設け、解釈の違いを早期に発見し対処します。
課題2:「意思決定のスピードが遅くなる」
→ 対処:重要な決定事項と日常的な判断を分け、適切な権限委譲を行います。
課題3:「チームの一体感が生まれにくい」
→ 対処:共通の成功体験を作り出し、それを基盤とした信頼関係を構築します。
■ 明日から始める実践ステップ
- 1日目:チームの多様性把握
- メンバーの背景や強みの整理
- コミュニケーションスタイルの確認
- チーム内の相互理解度の評価
- 2-3日目:共通基盤の構築
- チームの目標設定
- コミュニケーションルールの確立
- 定期的なミーティング体制の整備
- 4日目以降:シナジーの創出
- 多様な視点を活かしたプロジェクト立案
- クロスファンクショナルな協力体制の構築
- 成果の可視化と共有
■ 次回予告:困難な関係性への対処
次回は「困難な関係性への対処」というテーマで、組織改革の経験から学んだ、対立や葛藤を建設的な関係に変える方法についてお伝えします。
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