こんにちは。SEA SIDE.代表のとしです。
前回は「影響の輪と関心の輪」について、エネルギーマネジメントの観点からお話ししました。今回は、24歳で経験した危機的状況の店舗での経験から学んだ「win-winの考え方」について、具体的な実践方法をお伝えします。
■ 目の前の課題に直面していませんか?
「部下のやる気が上がらない」
「チームの目標達成が難しい」
「意見の対立が多発している」
このような課題を抱えているマネージャーは少なくありません。実は、これらの問題の多くは、win-loseの発想に縛られていることが原因かもしれません。
■ 私が経験した危機的状況
24歳の時、私は年間最大の売上日を2日後に控えた店舗の代行店長を任されました。その店舗は:
- 店長不在による組織の混乱
- スタッフのモチベーション低下
- 重要な時期を目前に控えた緊迫感
という三重の困難を抱えていました。
■ win-winの本質とは
1. 従来の発想の限界
多くの場合、私たちは無意識のうちに以下のような発想に陥りがちです:
- 「自分が正しければ、相手は間違っている」
- 「自分が得をすれば、相手は損をする」
- 「結果を出すためには、誰かが犠牲になるべき」
2. win-winパラダイムへの転換
しかし、本当の成功は互いの成長があってこそ実現します:
- 「相手の成功が自分の成功につながる」
- 「違いは新しい可能性を生み出す源泉」
- 「全員の成長が組織の成長を加速させる」
■ 実践的なwin-winアプローチ
1. 状況把握のステップ
- 各メンバーの強みを理解する
- 個別面談の実施
- 過去の成功体験の共有
- 将来の希望の確認
- 組織の課題を明確化する
- 現状の問題点の洗い出し
- 優先順位の設定
- 取り組むべき課題の特定
2. 実行のプロセス
私の場合、以下のようなステップで実践しました:
- 共通の目標設定
- 全員で年間最大の売上日に向けた目標を設定
- 各自の役割と貢献方法を明確化
- 成功時のメリットを共有
- 個々の成長機会の創出
- それぞれの強みを活かせる役割の付与
- 新しいスキル習得の機会提供
- 成功体験の積み重ね
■ win-win実現のための4つのポイント
1. 相手の立場で考える
まずは相手の視点に立って状況を理解することから始めます:
- 相手が求めているものは何か
- どんな不安や懸念があるのか
- 何があれば前向きになれるのか
2. 共通の価値を見出す
対立する意見の中にある共通点を見つけ出します:
- 両者が目指す最終的なゴール
- 共有できる価値観や理念
- 互いに重要視している要素
3. 新しい選択肢を創造する
既存の選択肢にとらわれず、新しい可能性を探ります:
- 両者のニーズを満たす第三の案
- 段階的なアプローチの検討
- リソースの組み合わせによる相乗効果
4. 成果を共に喜ぶ
達成した成果を全員で共有し、次につなげます:
- 具体的な成果の可視化
- 個々の貢献の認識と感謝
- 次の目標への動機づけ
■ 実践から得られた成果
この考え方を実践した結果:
- スタッフの自主性が大幅に向上
- チーム全体の一体感が醸成
- 個々のスキルアップが加速
- 結果として目標を大きく上回る成果
■ 明日から始める実践ステップ
- 1日目:現状の棚卸し
- チーム内の対立点の洗い出し
- 各メンバーの希望や不安の確認
- 2-3日目:対話の促進
- 個別面談の実施
- 共通点の発見と目標の設定
- 4日目以降:実行と振り返り
- 具体的なアクションの開始
- 定期的な進捗確認と調整
■ 次回予告:まず理解し、理解される
次回は「まず理解し、理解される」というテーマで、本部に着任したときに学んだ、深い相互理解を実現するためのコミュニケーション術についてお伝えします。
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