こんにちは。SEA SIDE.代表のとしです。
「なんで私にはできないんだろう…」
32歳でうつ病を経験した時、私の頭の中はこのような否定的な声で溢れていました。24歳で最年少店長に就任し、その後も順調にキャリアを重ねてきた私が、なぜそこまで追い込まれてしまったのか。
その答えは、「セルフトーク」にありました。今日は、10年間の経営経験とうつ病からの回復過程で学んだ、セルフトークの本質についてお話しします。
セルフトークとは何か
- 1日に約6万回行われる自分との対話
- 意識的・無意識的に繰り返される内なる声
- 思考・感情・行動に直接的な影響を与える
私が経験した3つのフェーズ
1. 否定的なセルフトーク期(うつ病発症時)
- 特徴的な声:
-「自分には無理だ」
-「何をやってもダメだ」
-「周りに迷惑をかけている」 - 結果:
– パフォーマンスの低下
– 人間関係の悪化
– 心身の不調
2. 中立的なセルフトーク期(回復初期)
- 特徴的な声:
-「これは事実なのだろうか?」
-「別の見方はないだろうか?」
-「一歩ずつ進めばいい」 - 結果:
– 冷静な判断力の回復
– 柔軟な思考の獲得
– 徐々な自信の回復
3. 建設的なセルフトーク期(回復後〜現在)
- 特徴的な声:
-「この経験から何が学べるだろう」
-「どうすれば良い方向に進めるか」
-「一つずつ解決していこう」 - 結果:
– 新たな挑戦への意欲
– 問題解決力の向上
– 周囲との良好な関係構築
セルフトークの4つの基本原則
1. 認識の原則
- 実践方法:
– 内なる声に意識的に耳を傾ける
– 自分の典型的なセルフトークパターンを見つける
– それらが与える影響を観察する - 私の実践例:
毎晩、その日のセルフトークを日記に記録する習慣をつけました
2. 分析の原則
- 実践方法:
– セルフトークの根拠を確認する
– 思い込みと事実を区別する
– 別の解釈の可能性を探る - 私の実践例:
「なぜそう思うのか」を3回問い直す習慣をつけました
3. 修正の原則
- 実践方法:
– 否定的な声を建設的な声に置き換える
– 問題解決型の質問を自分に投げかける
– 行動指向型の言葉を選ぶ - 私の実践例:
「できない」を「まだできていない」に言い換える練習をしました
4. 強化の原則
- 実践方法:
– 小さな成功を認識し、称える
– 進歩を具体的に言語化する
– 定期的に振り返りを行う - 私の実践例:
毎日3つの「良かったこと」を書き出す習慣をつけました
具体的な実践ステップ
- 朝の実践:
– 深呼吸と共に今日の目標を言語化
– 肯定的な意図を設定
– 具体的な行動計画を確認 - 日中の実践:
– 定期的なセルフトークチェック
– 否定的な声を捉えて修正
– 小さな成功を認識 - 夜の実践:
– その日のセルフトークを振り返り
– 学びと気づきの整理
– 翌日への建設的な準備
成功事例:店舗改革での活用
26歳で任された危機的状況の店舗で、このセルフトークの原則をチーム全体に展開しました。特に朝礼では、以下のような具体的な言葉を意識的に用いて、チーム全体で共有していきました:
「この店舗は地域で一番利益を上げている店舗です」
「半年前の危機的状況から、皆さんの力で大きく成長しました」
「一人一人が会社の方針に沿って、確実に成長を続けています」
このような具体的で事実に基づいた言葉を、毎日繰り返し共有することで:
- チーム全体での目標の共有
- 成果の可視化と承認
- 個々の成長の実感
結果として、売上130%、利益200%という成果を上げることができました。これは、セルフトークを個人レベルからチーム全体に広げることの効果を実証する結果となりました。
まとめ:継続が変化を生む
セルフトークの変化は、一朝一夕には実現できません。しかし、意識的な実践を続けることで、必ず変化は訪れます。私自身、うつ病からの回復に約半年かかりましたが、この基本原則を守り続けることで、確実に前進することができました。
次回は、より効果的なセルフトークのための「言葉の選び方と影響力」について、具体的な方法をお伝えしていきます。
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