こんにちは。SEA SIDE.代表のとしです。
前回は「人間関係の基本原理」について、24歳で経験した店長時代の学びをお伝えしました。今回は、32歳でうつ病を経験した際に気づいた「影響の輪と関心の輪」という考え方についてお話しします。
■ 誰もが陥りやすい「エネルギー消耗」の罠
「周りの評価が気になって仕方ない」
「他人の問題まで抱え込んでしまう」
「何をしても状況が変わらない気がする」
このような悩みを抱えているビジネスパーソンは少なくありません。実は、これらの問題の多くは、自分のエネルギーの使い方に原因があります。
■ 32歳で直面した危機
私が店舗改革に取り組んでいた時、度重なる上司の交代により、方針が二転三転する状況に直面しました。本来なら自分の裁量で改善できる範囲に集中すべきでしたが、自分ではコントロールできない組織の方針変更にまで心を砕き、次第に心身のバランスを崩していきました。
■ 影響の輪と関心の輪の理解
1. 二つの輪の定義
- 影響の輪:自分の行動で直接変化を起こせる範囲
- 関心の輪:気にかかるが、直接的な影響力が及ばない範囲
2. エネルギー管理の重要性
多くの人が陥りがちな失敗は、関心の輪に対して過剰にエネルギーを消費することです。私の場合、以下のような状況でエネルギーを消耗していました:
- 組織の方針変更への不満
- 他店舗との比較による焦り
- 上司の評価への過度な執着
■ 実践的なエネルギー管理の方法
1. 影響の輪の見極め方
まずは、自分が実際に変化を起こせる範囲を明確にします:
- 自分の担当業務の質
- 直接のチームメンバーとの関係
- 日々の時間の使い方
- 自己啓発への投資
2. 関心の輪との向き合い方
次に、気にかかるが直接的な影響力が及ばない事項を整理します:
- 組織全体の方針
- 他部署の動き
- マーケット全体の動向
■ エネルギー管理の実践ステップ
1. 現状の棚卸し
- 日々の活動を書き出す
- 各活動を「影響の輪」「関心の輪」に分類
- それぞれに費やしているエネルギーを評価
2. エネルギーの再配分
- 影響の輪内の活動に優先順位をつける
- 関心の輪の事項への過度な執着を手放す
- 影響の輪を広げるための自己投資を計画
■ 具体的な実践例
1. 私の経験から
店舗改革の際、以下のように優先順位を変更しました:
- 影響の輪(注力):
- 店舗内のサービス品質改善
- スタッフ育成プログラムの確立
- 顧客満足度の向上施策
- 関心の輪(情報収集に留める):
- 他店舗の業績
- 組織全体の方針変更
- 業界全体の動向
■ よくある誤解と対処法
誤解1:「すべてに関心を持つべき」
→ 実践:関心を持つことと、エネルギーを費やすことは別物です。情報収集レベルに留めることで、効率的なエネルギー管理が可能になります。
誤解2:「影響力がないことは無視すべき」
→ 実践:適切な情報収集は必要です。ただし、そこに過度なエネルギーを費やさないことが重要です。
誤解3:「すぐに結果が出ないと意味がない」
→ 実践:影響の輪に集中することで、確実に成果は出ます。短期的な結果にとらわれすぎないことが大切です。
■ 明日から始める実践ステップ
- 1日目:現状把握
- 日々の活動を書き出す
- 影響の輪と関心の輪に分類
- 2-3日目:優先順位付け
- 影響の輪内での重要度評価
- 具体的なアクションプラン作成
- 4日目以降:実践と振り返り
- 優先順位に基づく行動
- 週1回の振り返りと調整
■ 次回予告:win-winの考え方
次回は、「win-winの考え方」について解説します。24歳で経験した危機的状況の店舗での経験から学んだ、対立を協力関係に変える具体的な方法についてお伝えします。
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