こんにちは。SEA SIDE.代表のとしです。
前回はバランスホイールによる現状把握についてお話ししました。今日は、より深い自己理解につながる「現在の自己評価」について、実践的な方法をお伝えしていきます。
■ 自己評価の難しさ
大手アパレル企業で働いていた頃、私は常に自分を厳しく評価していました。売上が達成できても「もっとできたはず」と考え、良い評価をもらっても「たまたまだ」と思い込んでいました。
この過度に厳しい自己評価が、実は自分の成長を妨げていたことに、後になって気づくことになります。
■ 自己評価の三つの落とし穴
過去の経験から、自己評価には主に三つの落とし穴があることがわかりました。
他者との比較
私は仲の良い同期が常にトップだったため自分を比較していました。「あいつは若くして成果を出している」「彼は自分より優秀だ」。このような比較が、自分らしい成長を見えにくくしていたのです。
完璧主義
会社の傾向でもありますが、100点でなければ満足できない。この考えが、小さな進歩や努力の価値を無視することにつながっていました。日々の地道な積み重ねよりも、大きな成果だけを求めていたのです。
過去への固執
過去の失敗や挫折にとらわれすぎて、現在の可能性を見失っていました。降格を経験した後、その事実が長らく自己評価を下げる要因となっていました。
■ 健全な自己評価への転換
転機となったのは、ある上司からの言葉でした。「評価は成長のための道具であって、自分を縛る鎖ではない」。この言葉をきっかけに、自己評価の方法を変えていきました。
具体的な変更点
まず、毎日の振り返りの方法を変えました。「できなかったこと」ではなく、「どんな小さなことでも、前進したこと」に注目するようになりました。例えば、苦手な部下との対話で、いつもより3分長く話ができた。そんな些細な変化も記録するようにしたのです。
次に、評価の軸を「結果」から「プロセス」に移しました。売上や数字だけでなく、そこに至るまでの努力や工夫、学びを評価の対象とするようになりました。
そして、「できない自分」を責めるのではなく、「なぜできないのか」を冷静に分析する習慣をつけました。これにより、建設的な改善点が見えてくるようになったのです。
■ 実践的な自己評価の方法
現在、私が実践している自己評価の方法をご紹介します。
週末の15分振り返り
毎週末、15分だけ時間を取って、その週の出来事を振り返ります。特に注目するのは、「どんな場面で自分らしさを発揮できたか」という点です。数字や結果だけでなく、対話の質や気づきの深さなども評価の対象とします。
月一回の成長ノート
月に一度、自分の変化や成長を文章にまとめます。この時、他者からのフィードバックも含めて記録します。「あなたの〇〇が良かった」という具体的な言葉は、自己評価を客観的にする重要な材料となります。
■ さいごに
健全な自己評価は、私たちの成長の土台となります。完璧を求めるのではなく、ありのままの自分を受け入れながら、一歩ずつ前に進んでいく。それが持続可能な成長への道なのです。
次回は「やりたくないことリストの作成」について、より具体的にお話ししていきます。
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